『夢遊病者の死』(1925)

江戸川乱歩の作品をこれから読む方にとってネタバレになるかも知れないが「疑惑」とか「二廃人」と同じような夢遊病を題材にした作品。自分が夢遊病だったら…と思うと恐怖だし、今ならwebカメラを活用したり発達した医学で対処が可能だろうけど昔は大変だろうなと思うこともある。推理小説としての題材としては面白い題材だろう。

ただこの作品の読みどころは冒頭の主人公と年老いた父親とのやり取りのように思う。主人公にはまともに勤め先も決まらず家でダラダラしていることに引け目を感じならがも、それを父親に指摘されるとケンカになってしまう。父ひとり子ひとり。助け合って生きていくべきところを上手く進まない毎日が続くところで、父親が殺されてしまう、と。

今回の謎は彦太郎が他に犯人がいるのに逃げ出したか。彦太郎自身も死んでしまうのでその理由は永遠に謎なのである。恐るべきは弱った心に巣くう弱さであったり、思い込みとか勘違いなんだろうな、と思わせる作品ですな。














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